ア ナ ロ グ 写 真 の 修 復

  近年、終活という言葉を耳にすることが多くなりましたが、生きているうちに
  所有責任者が所有物を処分する作業があります。不動産やその他の財産処分に関す
  る問題が噴出している現代、個人が所有する紙の「写真プリント」の処分が大問題
  となっています。相続した際、大量の写真を段ボール箱で引き継ぐという事例が
  けっこうあるらしく、皆さん処分にお困りのようだ。
  こんなことを書いている私も正直困っている1人なのです。
  実は、昨年春に母が亡くなり、相続をしてもらった弟から相談がありました。
  「遺品整理はほとんど出来たんだが、写真だけはどうしても出来ない」
  とのことでした。
  写真屋である私はもちろん快諾し、実家より大きな段ボール箱で2箱もある
  大量の写真を引取り、複写しデータ化を進めています。
  その中で、ここ40年ぐらい以前のものは、褪色はあれどそれなりに像もしっかり
  残っているので、それほど手を加える必要はありません。
  問題は半世紀以上前のネガが残っていないモノクロ写真です。
  これらは、褪色した上にキズや汚れ、剥がれ、折れもあり、そのままの状態で
  データ保存するには忍びないので、可能な限りの手動修正と原形からかけ離れない
  生成AIによる修正がよろしいかと考えます。
  その事例をいくつかご紹介。
  
  下の写真は1951年に撮影された私の父の家族写真です。
  古いアルバムに保護シートもなく、そのまま貼られていた銀塩プリントです。
  
 
  
  破れないようにアルバムから丁寧に剥がし、柔らかい光で複写します。
  影が出来たりするので硬く強いスポット光などを直接当てないように。
  

  
  肉眼でも汚れやキズ等がはっきり確認できますが、データを拡大してみると
  折れや付着して取れない無数の埃も気になるので、これらを手動で丁寧に
  レタッチして、原形をできるだけ変化させない程度の生成AI処理を施します。
  そうして出来上がったものが下の写真データです。
  

  
  もっと美しく仕上げることも可能ですが、原形を壊してしまう可能性が
  大きいので、ほどほどに。
  
  次はその20年後の1971年に撮影されたものです。
  
 
  
  あまりにピントが良くないので、ここでは生成AIによるシャープで対応。
  原形をある程度知る実の息子であり、写真家でもある私の判断で仕上げ。
  
 
  
  細かい無数の埃やキズ等は手動で修正し完成です。
  
  全てを丁寧に時間をかけてデータ保存するのは、物理的に時間がかかるので、
  撮影した元データを保管しておいて、「これは!」という写真はキレイに修正
  して保管しておくのが、後世にとってもよろしいのではないでしょうか。
  
  

   拡 大 (アップスケール) 作 業

   データ化が進み撮影もデータとなって、不注意で元データを消失したり、
  データ量を減らさなければならず、大きな元データを捨ててしまうことがよく
  あるようです。撮影業を主軸に置いている私も多々あります。
  そうやって無くなったデータに限って、貴重な資料画像であったりして、
  小さなデータしか残っていないということがよくあります。
  下の干し柿の写真は、23年前に初期のデジタルカメラCanonEOS-1Dで撮影し、
  元データも加工データも残っておらず。あるのはホームページに掲載している
  397×265pixelの画像のみ。
  さすがにこれでは他での使用が出来ませんので、拡大します。
  AIで4倍の 1588×1060pixel まで拡大してシャープも適度に入れています。
  
 
  
  ホームページに残っていた画像は397×265pixelだけ。
  
 
  
  生成アップスケールで4倍の1588×1060pixelに拡大。
  
  下はコダクロームフィルムをスキャンしたデータですが、フィルムそのも
  のも残っていますが、再スキャンよりも時間や手間をかけなくて済むので、
  残っている942×600pixelの画像を生成アップスケールで4倍に拡大。
  
 
  
  拡大する際、ディティールとシャープも与えられるので以下の右の画像の様に
  シャープも与えられて、かなり見栄えの良いものにしてくれます。
  
 
  
  掲載しているものは、1800×1185pixelですが、3840×2527pixelまで拡大されて
  も違和感がありません。
  
     残されているデータ資産を有効利用してみませんか?

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