(1)Photoshop CS2検証の報告 その2
昨年7月中旬に導入したAdobe Photoshopの新バージョンCS2。
Macintosh用のOSをバージョン10.2.8から10.4.3にアップして再検証。
マシンの構成は、前回と同じくPowerPC G4(デュアル1.25GHz)
2GB(PC2100)のRAMです。
結果から述べますが、10.2.8上で起きた不具合は全て解消されました。
そして結論は、Macintosh用PhotoshopCS2は10.4.3でなければならない
ということです。10.2.8での使用は、あまりに不具合が多すぎるので、
納得いかないユーザーも多いとは思いますが、業務で使っている方には
(14,800円かかりますが)10.4.3へアップすることをお勧めいたします。
Photoshopとは直接関係ありませんが、データ転送なども速くなるなどの
特典があります。ただし、マイナスもあります。例えば、Macintosh用の
ライティングソフト“トースト”は最新のバージョンにしなければならな
い などなど。とにかくお金がかかりますね。
(2)印刷後の確認
デジタル撮影したものを印刷する場合、極端なことをいうとポジフィルムのよう
に、確実な色再現をした中間過程がないためカメラマン自身が印刷シュミレーショ
ンを行い、印刷で表現されるであろうトーン・色を予測する必要があります。もち
ろんシュミレーションはシュミレーションなので、色の誤差は必ず出ます。ようは
シュミレーションしたモノから、最終の印刷がどうなるのかをモニタと色情報、色
見本を利用して予測するのです。早い話がカメラマンの色校です。上の写真で、
右のモノがそれにあたります。左は印刷会社が行った色校です。web画像で色の微妙
な違いはわかりづらいと思いますが、バックの色も花の色も多少違います。ですから、
印刷したモノがどれぐらい(自分が予測していたモノと)違うのかを印刷後に確認し、
次のデータ作成等に活かしていくことが、デジタル写真のデータ構築には欠かせない
作業だと思います。印刷後のことまで考えなければならないというのは、カメラマン
にとってかなり苦痛なんですけどね。
(3)印刷後の確認2
前回の“(2)印刷後の確認”の続きです。
今回は実際に仕事でデータ変換をし、印刷したものを自身が印刷前にシュミレーション
したものを評価光下で並べ、カラーチャートとモニタ上での色、そして実際の色情報と
を見比べます。上の写真中左がシュミレーション、右が印刷です。色の違いがかなりあ
るのですが、シュミレーションの限界を超えているのは、印刷前に認識できているので
色情報とカラーチャート、そして使用する変換テーブルの特性から予測する必要があり
ます。その予測をするために、実際の仕事で印刷したものとデータとを見比べて、次の
仕事に役立てます。
(4)フィルムの終焉
1月19日に、コニカミノルタからカメラ事業、フォト事業からの撤退が発表されました。
少し前には、ニコンからフィルムカメラ、レンズの供給を縮小することも報道されており
ます。今月はこの二つのニュースで、業界はざわついているのですが、一昨年からのデジ
タル化の波で、アナログの製品は昨年の時点で息絶えていた状況でありました。そして、
デジタル商品に全メーカーが、激しいバトルを繰り広げての結果です。日本国内には、あ
まりに多くのメーカーがあり、数ヶ月ごとに新製品を投入しなければ勝負に勝てないため、
デジタルカメラに必要なトータル技術と企業体力を持たないメーカーは、老舗であろうと
姿を消す時代です。こうなることをほとんどの職業カメラマンは、ずいぶん以前から薄々
予測はしていたでしょうが、いざこの日が来てみると、(私もですが)少々不安な気持ちに
なります。とにかく、この発表をうけて、今年1年は雪崩しきに撤退が相次ぎ、業界の再編
成がなされるような気がします。そして、店頭からフィルムが姿を消す日もそう遠くない
のではないでしょうか。
(5)フィルムの終焉2
1月19日に、コニカミノルタからのカメラ・フォト事業からの撤退ニュースが駆け巡って
翌週は各所で混乱が起きているようです。まずは、カメラ店で在庫を買いあさるマニアの
動向。そして最大手の富士写真フイルムとコダックが、銀塩写真継続の意思表明をWeb
サイトに掲載。そして写真業界全体の残念がる反応などです。そして、筆者の意見と今後
の展望ですが、今のままでは日本国内からフィルムはなくなるに等しい状況になるでしょ
う。まだまだフィルムのほうが、圧倒的に出来がいいのは事実です。どんなに高価なデジ
タルカメラも、データ補間をやめない限りは、フィルムを超えることはないと信じており
ますが、冷静に見て(現段階では)フィルムの使用量が、伸びるとは誰も思えません。特に
芸術思考の希薄なアジア圏(もちろん日本も含む)では、フィルムを擁護する意見はチラホ
ラ出ても実行には移されにくいのではと考えます。それとは逆に、芸術思考の高いアメリ
カなどではフィルムを大切にしようという動きが見られます。事実、ある日本の大型カメ
ラメーカーさんは、海外(アメリカなど)からの受注でてんてこまいしているようです。
さて、日本はどうでしょうか、、、
もし、富士写真フイルムが生産は続けたとしても、輸出用のものがほとんどなんて状況にな
りうるんではないでしょうか。筆者としては前回の(4)フィルムの終焉で“店頭からフィルム
が姿を消す日もそう遠くない”と述べておりますが、けっしてフィルムがなくなることを
望んでいるのではありません。今の状況から冷静に予想してるだけです。
では、どうすればフィルムをのこせるのか?
それは、日本にある各写真団体が、一同にフィルム使用の保護推進をすることだと思います。
デジタル写真の研究もけっこうなことなんですが、どの団体もフィルムの今後について(雑談
だけで終わらせるのではなく)真剣に考えるべきではないでしょうか。
なくなってしまってからでは遅いのです。
(6)高画質デジカメ
前回、前々回と、この講座には関係ない、終焉を迎えようとしているフィルムについて
語って、寄り道をしてしまいましたので、今回より本来の目的であるデジタルに軌道修正
いたします。で、今回はハイエンドデジタルカメラについてです。この手のカメラは完全
なプロユースカメラで、プロでも所持している人は少数です。本体のお値段がかなり高く、
データサイズも大きいので扱いが大変というのが、最大の理由でしょうか。しかし、デジ
タルカメラが一般化した現在では、一般の方から、「最高画素ってどれぐらい?」という
質問がよくくるので、知識としてだけあってもいいと判断しました。まず、解像度だけを
問題にするのなら、スキャナータイプがあります。これは、1億3千万画素!ファイルサイズ
もRGBで380MBもあり、質も文句のつけようがないぐらいイイんですが、露光に時間がかか
るのとPCに接続しなければならないためスタジオでの静物撮影にしか使えません。
では、1ショットタイプではというと、3900万画素が最高でしょうか。これは外国産や国産
の中判・大判カメラなどのバックに付けて撮影します。一昔前(といってもほんの数年前ま
で)は、PCと接続しなければ撮影できなかったんですが、最近はコンパクトフラッシュなど
を使うこともできる機種が出てスタンドアローンを実現し、カメラらしくなってきました。
肝心の画質については、もちろんすばらしいんですが、CCDを採用しているがゆえのモワレ
が気になり、やはり色の深みが足りない感じがあります。このサイズのカメラを使うのであ
れば、まだまだフィルムを選択しスキャニングする方をオススメしますかね。しかし、画素
数だけを見ると、1コマショットで7216×5412画素(350dpiでA2をほぼカバー)というのは、
少し魅力を感じますかね。
(7)海外でデジタルカメラを使う
デジタルに関する質問は、かなり多岐にわたっており、ほんとにいろんな質
問がきます。ですから、答えられないこともありますのでお許しください。
そして今回のテーマは、デジタル化が急速に進む中、必然的に出てきた“デジ
タルカメラを海外で使うにはどうするか”です。特に長期で行く場合、充電や
データ保管の問題が出てきます。従来であれば、カメラのバッテリーは使い捨
て、もしくは不要でした。記録はフィルムなので現地で現像するか、そのまま
撮影済フィルムを感光させないよう大切に持ち帰ることでした。そして、デジ
タルカメラではどうかというと、バッテリーなしとはいかず、必ず充電が必要
となります。今はどこでも電気が使えるので充電には困らないのですが、日本
とは電力事情がかなり異なるので、注意が必要です。今の機器は100-240Vの
電圧をカバーしてはいるのですが、場所によっては、かなり不安定になってる
場合があるので、できるだけ高性能のトロイダルトランスフォーマー(無段階変
圧器)の使用をオススメします。何かあったときに変圧器の破損でくい止められ
ます。ただし、重いものは旅行の足かせとなるので、軽くて四角い物のほうが、
使い勝手がいいでしょう。筆者は写真にある水色の変圧器をいつも持って行き、
ストロボにも使用しています。デジタルカメラではそれほどの大光量がなくても
撮影できるので、重宝しております。そして、撮影した大切なデータ保管につい
てですが、フィルムとの徹底的な違いである“コピーがいくらでも簡単にできる”
という特性を生かすことです。大容量メディアが多種出ている今は、どのメディア
を使うのがベストかは、人によってかなり異なると考えられます。この問題は、柔軟
に考えることです。大切なことは、データなので、ひとつが壊れることを想定し
必ず同じデータを別の何かで持ち帰るということです。例えば、ポータブルストレー
ジを2台持って、素早くコピーする手もあるし、時間があるのであれば、ホテルに
帰ってからPCにコピーし、外付けHDDにコピー、もしくはDVDに焼く。電送だって
できる場合もあります。書き出すとキリがありません。とにかく、カギは“自身
の環境に合った上手な電気の利用”だと思います。電気がなければなんともならな
いんです。だから、海外に出た場合、電気はデジタル写真のアキレス腱となります。
ちなみに写真中の機器は、海外のかなり田舎、電力事情の悪い場所に持ち込みテスト
し、無事クリアしました。
(8)PIE2006報告 & Raw
3月23~26日の4日間にわたり、東京ビッグサイトにてPIE2006(フォト・イメージング
エキスポ2006)が開催され、筆者も25日(土)に行ってまいりました。その報告を少しば
かり、このページで致します。まず、入場者数についてですが、良好な天候に恵まれ
た土曜日にもかかわらず、かなり少ないように感じました。特に業務用品を扱うフロア
はガラガラでありました。来年の開催が危ぶまれます。東京ビッグサイトという場所が
都心から遠いというのも影響しているのでしょうか。まあ そんな話はおいといて、
本題である内容についてですが、近年はデジタル関連商品が大勢をしめており、10年
ぐらい前とは完全に様変わりしております。AdobeやAppleのブースが、他のカメラ関連
メーカーなどを圧倒しているようにも見受けました。私自身もAppleのRawを扱うソフト
Apertureを見たくて行ったぐらいですから、デジタル写真の時代にどっぷりと浸かった
今は、カメラよりもコンピュータ関連商品に注目が集まります。Adobeはフォトショップ
CS2の講習会をやっており、結構盛況でありました。フォトショップに関しては撮影後
のワークフローを独占しており、カメラマンにとっては必要不可欠のソフトといえるの
で、使用方法がわからない方にとっては、絶好の機会といえるんでは。
AppleのApertureに関しては、予想以上にいい出来なんで、オススメと言いたいところです
が、必要システム構成と52,000円という価格が、日本のユーザーに受け入れられるかな?
って感じです。その他カメラ関連各社については少しずつステップアップしているのは
わかるのですが、どれもこれも、こちらの予想内の既存の技術の少し延長上のモノばかりで
新鮮味に欠けるように感じました。例えば、デジタルカメラの新型撮像素子の参考出品や
現在だれもが苦しんでいる印刷のワークフローを、もっと奇抜で簡素に実現できるソフト
ウェアなどなど、少し考えれば、いくらでも魅力ある展示ブツが出せると思うんですがね~
今の状態では、大型カメラ家電店に行けばいいくらいの価値しかないように思います。と
にかく魅力がないんですね。お客を遠い東京ビッグサイトまでひきずりだすのですから、
「どうしてもこれを見たい!」ってものがないといけませんね。今後、集客増を望むの
であれば。
ところで、PIEでもよく出てきた単語、デジタル写真になって頻繁に出てくる用語のひと
つ、“RAWファイル”についてのご説明を少々。アマチュアの間では、ほとんど知られておら
ず、プロの間でもこれを正確に理解し、使用している人は、ごく少数です。なので当方にも
よく来る質問のひとつです。まず、RAWファイルとはデータの記録であって、画像データには
なっていないのであります。よく、未現像のネガフィルムに例えられますように、ホワイト
バランスやコントラスト、微妙な露出調整などなどが撮影後に決定できるのであります。こ
れだけを聞いているととても便利なもののように思えるのですが、ネガを現像するのに現像
タンクや各種の液が必要なように、RAWファイルは専用ないし汎用現像ソフトが必要となりま
す。そしてネガとの徹底的な違いがひとつ、画像を見ながら現像するということです。画像
を見ながらということは、画像を判断するのに、できるだけいいPCやデバイスが必要です。
こういった手間があるため、プロの現場でもRAWファイルは敬遠されがちです。RAWファイル
についての説明はもっと必要なのですが、かなり難解なので、このページではこれぐらいに
したいと思います。でもご興味ある方はメールでおたずねください。ちなみに当方のデジタ
ル撮影の9割はRAWです。理由はいくつかあるのですが、デジタルカメラが、まだまだ黎明期
にあり、本体も画像も未完成であることが大きな要因でしょうかね。
(9)Macintosh G5 vs G4
海外出張と機器の入れ替えの為、暫く更新が止まっておりました。 G4(デュアルCPU1.25GHz、メモリ2GB) vs G5(デュアルコアCPU2GHz、メモリ4GB)
上記のテスト以外に、数種類試してみましたが、どれもG5が勝っておりました。 (10)Aperture(Raw パートⅡ)
(8)でRawデータについて少々触れましたが、Rawデータを扱うソフト アップルの (11)4×5のレンズをデジカメに
スタジオで物の撮影をしていると自由にあおれる長いレンズが必要となります。 (12)Adobe Lightroom (Raw パートⅢ)
Rawの速い展開ソフトが欲しいけど、アップルのApertureが高いし買えないという (13)Mac&Winを仲良く使うには、その1
画像処理、データ保管、カラーマネジメント、印刷データへの変換。この4つが (14)海外でデジカメ その2
(7)海外でデジタルカメラを使う について、当方が実際に使った機材を公開し (15)カラーマネジメンⅤ(プリンタプロファイル)
ここ数ヶ月、多忙だったため、更新が2ヶ月ストップしてしまいました。その間、 (16)周辺機器とフォトショップワールド
11月末に開催されたフォトショップワールド2006に招待されて、2時間ほど
今回は更新の手を止めた原因のひとつでもあるPCの変更について、少々述べることに
します。ソフトウェアがアップする度に新しいPCにすることは、あまりに負担が大きく
筆者としては推奨したくはないのですが、作業時間があまりにかかると換えざるをえま
せん。そこで、筆者がよく使うPhotoShopの作業時間を自身で測定し、どれぐらいの
メリットがあるか大まかに計算してみました。使用データはCanon EOS1-DsMark2のフル
画像で、16ビット処理です。
PhotoShopCS2 G4 G5 CS2起動 9.1秒 6.0秒 Raw現像 6.5秒 5.2秒 レンズ補正(立上げ) 13.5秒 9.0秒 レンズ補正(処理) 24.5秒 6.0秒 レンズぼかし(立上げ) 19.5秒 10.0秒 レンズぼかし(処理) 69秒 27秒
その結果、約10時間かかっていた一日の作業が、約7時間に短縮されました。
メデタシ メデタシ (^~^)
Apertureについて尋ねられることが多々あったので、今回はこのApertureについて
少しばかりご説明いたします。昨年末頃からでしょうか、アップルがネット通販や
アップルストアで扱うようになったデジタルカメラ用ソフトウェアです。一般のPC
ショップに出回っていないし、雑誌でもあまり取り上げられてないのに加え、価格が
34,000円と高価でもあり、全くと言っていいぐらい知られていないソフトであります。
正直いって当方も細かいことは知らなかったので、6月第1週に初めてインストールし
テストしたばかりであります。(8)でも述べたように筆者の仕事の9割はRawデータを
使用しているため、Rawを快適に扱うソフトがあれば、前々から使いたいと考えていた
ので、購入にあたっては迷いはありませんでした。問題はApertureを使うための推奨
環境でありました。アップルが推奨しているのは(デスクトップPCに限っていえば)、
Mac G5 1.8GHz以上、OSは10.4.6以上、2GB以上のRAMです。つまり完全な64ビット環境で
ないとつかえませんよ てことです。そこで、筆者は、まずメインPCのG4をG5に取替え
最新環境でインストールしテストしました。
結果は、Raw画像のまま、使えるか使えないかの画像セレクトがすばやくできて、考
えていた以上に快適になりました。カメラやメディアからデータを直接Apertureにとり
こむのに少々時間がかかるのですが、64ビット性能をフルに生かしたこのソフトは、他
のRaw現像ソフトとかなりの違いがあり、Apertureを動作中も他の作業を同時に行える
ようになっています。アップルいわく、CPUに依存せず、RAMとグラフィックカードで
作業をさせてるのだそうです。Rawのままでの保存を考えているユーザーにはオススメ
したい一品といえます。特に使用目的が多岐にわたり、その都度Raw解凍したほうが
都合がいいという方々にはね!印刷用とweb用ではカラースペースなどが異なるので
ですから、、、
それから短所についても少しばかり、、、アップルいわくマスターデータを変えない
ほうがいいというのですが、これには筆者は反対意見です。余計なデータができあがり
セレクトのじゃまになります。Rawデータなのですから、マスターデータを残す必要性は
ないと考えます。それともうひとつ、データの補正をするための操作パネルが小さすぎ
て作業しづらいことがあげられます。
とにかく、他とは比べることのできない操作性と快適さは提供してくれるソフトであ
ることは確かですが、極々限られたユーザー(プロ写真家でMacG5を持っている方)に作ら
れたソフトであります。
35㎜タイプのデジカメが大勢を占めるようになった今、どのカメラマンも考えるの
が、4×5のレンズをデジカメに使えないかということです。本来、デジカメを製造
しているメーカーから発売されるといいのですが、そんな特殊なレンズを発売する
ことは、まずあり得ません。だから無理やり自分で考えてジョイントするか、4×5
カメラメーカーの製品(けっこう値段が高いです)を購入するしかありません。筆者
は、半分カメラメーカーさんにお手伝いいただき、半分を自分で作ってみました。
使い勝手はいいとはいえませんが、古い資産を有効利用できて、自由にアオリを使
えるというだけで、スタジオカメラマンはある程度ストレスから解放されるのでは、、、
方に朗報!Apertureによく似た(ほとんどそっくりの)ソフト Adobe Lightroom
ベータ版(Mac用、2007年1月30日まで使用可能)はいかがでしょうか。あくまでベータ
版ですから、まだ完成しておりませんし、英語版のみですけどG5をお持ちであれば、
試す価値ありです。
当方に来るデジタルフォトに関する質問のほとんどです。この2ヶ月間もこの質問
ばかりでした。毎回同じことをオウムのように答えてお疲れモードの筆者として
は、たまには自身の悩み解消について書くのがいいのではと考え、このテーマ
(Mac&Winを仲良く使う)にしました。その1回目はキーボードについてです。
“1つのキーボードを使って切替ながら2台のPCを操作するにはどうすればいいか?”
同じWindowsPCでモニタの精度を気にしないのなら、あまり悩むこともないのですが、
Mac&Winで、ひとつのキーボードとなると話は別です。一昔前、MacOS 8.0の頃までは
Macも他社へOSを供給してくれていたので、いろんなおもしろい機器があり、選択枠も
広かったのを覚えているMacユーザーは多いのではないでしょうか。その頃はキーボー
ドの共有も楽にできたのですが、Macが今の独自路線を歩むようになってからは、昔、
簡単にできたことも出来なくなってしまいました。ですから、秋葉原でMac&Winをひと
つのキーボード操作する方法を訊ねても、皆一様に首をひねるばかりです。おそらく
だれもやんないんでしょうね。でも筆者としては、どーしても実現したくて(しかも
安値で)下記写真の方法をとりました。この方法は、この機器を購入した秋葉原にあ
る有名店舗も???でありました。キーボードは外観からもわかると思いますが、
Microsoft キーボード(今はMac対応がこれしかないようなので)です。そしてマウス
はMac用(ポインタの動きは、これがいちばんスムースでした)です。ですから、今回
買ったパーツはキーボードとUSB PC Changerのふたつで、合計2,980円なりです。
もちろんキーの配列が変わる等の不都合もあるので、誰にでも勧められる方法では
ないのですが、すわる場所を入れ替えたり、キーボードそのものを打つたびに置き
換えたりといった作業を、狭いスペースで頻繁にされる方には、オススメしたい方
法ですね。
て欲しいという要望がありましたので、今年4,5月に持ち出したデジタル関連機
器を一部、写真にてご紹介いたします。写真を見て、おわかりのとおり、フィルム
の代わりである記録メディアが小さくて済むのですが、コネクター類が(自分でも
なぜ?と思うぐらい)多くなります。充電器類は別として、HDD2台とポータブル
ストレージのUSBがそれぞれ必要となります。HDDに関しては、同じブランドでも
いいのではという意見もあるのですが、私はメディアを含めて同じブランドで統一
しません。理由は一つ、どれもこれも実地検証データが少ないので、どれも信頼で
きないからです。ですから、重くても違う物を持って行き、同様のマイナートラブ
ルを避け、検証するのです。そこで得られたデータは、いきなりデジタルの荒波に
ほうりだされたプロ写真家にとっては、なにものにも代えがたいはずです。
載せなければいけない幾つかの質問と機器のテスト報告が塩漬け状態になっており
ました。待っていた方々には、お詫びいたします。
さて、今回は今年6月からテストしていたプリンタプロファイル作成システムと
モニタキャリブレーションシステムの紹介です。モニタキャリブレーションシステム
については、何を買えばいいのかという質問をよく聞きます。まずはこの質問に
に対してですが、現在市場では、モニタ=液晶が常識となっております。しかし、
プロカメラマンの中には、まだ、CRTを使っている方が多くいらっしゃいます。筆者
も今は液晶のみで仕事をしていますが、いまだにCRTで作業したい派です。理由は
液晶独特の目が痛くなるほどの高コントラスト(CRTに比べカンデラ値が異様に高く
印刷シュミレーションが非常にしづらい)です。このため、目視によるキャリブレー
ションは不可能に近く、キャリブレーターに頼らざるを得ません。主にCRTを使って
いても、今は液晶を平行して使うケースがほとんどではないでしょうか。そんな方に
オススメしたいのが、下写真のSpyder2PROです。最初にRGBのバランス調整し、
液晶(LCD)とCRTを簡単にキャリブレーションできて、安価で使いやすいプリンタプロ
ファイル作成システムPrintFixProも用意されているのが理由でしょうか。大多数
のカメラマンは、印刷データを持ち合わせていないので、プリンタプロファイル作成
システムはぜひとも欲しいアイテムです。プロファイルなら、プリンタメーカーや
インクジェット用ペーパーメーカーのもので十分という意見もありますが、こちらは
合っていないものがあったり、カラースペースの制限をつけていたりで、プロが使う
にはチョットチョットという気がします。下写真のPrintFixProは、測色センサーと
USBコードでつなぐだけでオーケー。ちなみに、筆者の729パッチ測色時間は38分でした。
プロファイル作成を知らない人にとっては、チョット長いと感じるかもしれませんが、
従来の物に比べて、かなりお安く、精度もいいので、プロにはオススメしたい一品です。
“色が合わない合わない”と悩んでいる方、ぜひ、この機会に本当の色を確かめてみて
は(^~^)
かけて出展社の周辺機器を見てまいりました。本来このイベントは、セミナー
を見聞きしに来る方がほとんどなのですが、当方の仕事には全く役に立たない
ので、最初から周辺機器の見学のみとしておりました。普段であれば、各社の
ショールームへ出向かなければ見れないものを全部同時に見て比較もできるし
掘り出し物があったりもします。で、今回の注目周辺機器は、モニタ。昨年ま
で、液晶モニタで、製版作業に堪えうる機器はナナオのCGシリーズぐらいでした。
そして、今年やっとNECディスプレイソリューションズ、日本サムスンから
グラフィック対応の液晶モニタが発売され、やっと環境が整ってきました。
カメラマンにとってはデジタルカメラの次に重要な位置をしめる周辺機器なので、
多くのメーカーからハイグレードのモニタが、多種発売されることを期待して
止みません。やはり競合がないと、製品自体も価格もいい方向へとは向かってくれ
ないでしょうから。なお、NECディスプレイソリューションズのモニタは、当方も11月に
導入したので、近いうちにこのページで紹介したいと思っております。それから
今回の掘り出し物、モニタに続く重要周辺機器、ビデオカードを出展していた
アスク。こちらは、ビデオメモリーを搭載したハイグレードカードを扱っております。
いくらいいモニタを置いても、それにみあうビデオカードがなければ意味があり
ません。先日あるカメラマンから、どのハイエンドデジタルカメラを買えばいいの
か?という質問がありましたが、この手の質問をされる方にありがちな周辺機器の
準備不足という問題があります。ン百万円もするし、どれもすばらしい画質なんで
周辺機器が良くないと、高ダイナミックレンジを有するカメラの特質が把握できま
せん。特にビデオカードとモニタにはハイクラスのものをオススメいたします。
でないと単なる無駄遣いに終ってしまいます。