楽しい散歩2017


 銀座から新橋へ

  日本橋から銀座の続きだが、前回プラス、新橋・有楽町までをたった一日で
 めぐり歩いている。案内人はもちろん前回に引き続き、作家で江戸歩き案内人黒田涼氏である。
 
 変わりゆく首都東京の中心の現風景と今は無い過去の姿を分かりやすく説明してくれる
 とてもお得な散歩である。銀座を30年見続けている私も今回連れられて行った場所は、
 有名な場所を除けば、ほとんど知らないのです。散歩をした2月18日は建設中だった
 ギンザシックスもその2か月後、4月20日より開業され、人の流れや風景が一変。
 現在の風景を見ていると、以前建っていたビルが何かを忘れてしまいそうです。
 ちなみに以前は松坂屋でした。私自身もこの事実をいつまで記憶しておけるでしょうか。
 後半部はギンザシックス完成後と、ある細道を一人で確認したくて公開が遅くなりました。
 
 
 ギンザシックス内とその周辺を見ると、明らかに以前とは違う。店内は高級ブランド店
 がひしめき、5月の段階で中にいる人の約半数は海外からの観光客の模様。
 
 
 銀座の象徴の一つともいえる歌舞伎座。現在の建物は五代目で2012年からこの姿となった。
 四代目は2010年で休館となったので記憶からなくなるのは寂しく思い、仕事の合間に撮影し
 ストックに残しました。
 ここにももちろん神社があります。
 
 
 昭和通り銀座東七丁目交差点には歩道橋がかけられており、その歩道橋へ上がる階段下4か所
 には汐留再開発の際、出土した大名・武家屋敷等に使われていたという礎石がひっそりと設置さ
 れています。よく通る場所ですが、まったく気づきませんでしたし、この東京、江戸は武家の
 屋敷がほとんどであったことをこの散歩で教えられました。
 
 
 現在、汐留は再開発されて多くの高層ビルが立ち並んでいます。
 
 
 外へ向けての国の威光を示そうと建設したといわれる芝口御門跡だそうです。
 ここも川があったんですね。
 
 
 新幸橋の石碑だけがポツンと残る新橋高架下。不思議な空間だが、どこもかしこも
 埋め立てられ面影は全くない。私自身はこの石碑すら目に入ってきていないので
 ここに川があったとは、にわかには信じられないのである。
 
 
 そして今回のメインイベントがコレ!
 コリドー街裏にある首都高速道路と東海道新幹線の細い隙間である。
 まさに東京の異空間がそこにあった!!
 新橋は何度も何度も取材や機材の買い物で歩き回っているけれどこの空間には
 気付いていない。江戸城の外堀跡らしいが、この存在は何度見ても今の東京の風景
 だとは思えないのです。
 
 
 
 この黒田氏が案内するツアーに参加して分かったことは、30年間何度も訪れた場所の
 ことを全く知らなかったということでしょうか。東京は江戸に幕府が開かれてから
 埋め立て続け、建物もコロコロ変わっていくので、人の記憶からも消えていくのでしょう。
 ギンザシックスの前は何だったのか?なんて風に。
 汐留シティの前は?すでに知っている人の数のほうが少ないでしょうね。


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