2002.7.18

早朝5時30分、自宅より自家用車で大台ケ原へと出発。高速道路を400㎞、一般道を
160kmのロングドライブ。6年ぶりの道なのでまわりの建物や道そのものも変わってい
て少々迷いながら2時30分に山のふもとに到着。そこで一息ついて20kmの山道を車
でかけあがるも標高1,000m付近から目の前は濃霧で10m先も見えないぐらいの視界。
後ろのシートには妻子が不安そうに乗っているので、時速10㌔ぐらいで慎重に運転。
そして、ふもとから約1時間半で山頂に到着。
山頂の天候は雨。気温は17度。下界とは10度ぐらいの温度差だ。
風雨が激しくとても外へは出られそうにないので、今日はおとなしく山小屋で明日に備える。

2002.7.19

朝6時に目がさめ窓から外をみると雨は止んだように見えたので、一応雨具を持って外へ。
気温は17度すこし肌寒いぐらいだがハイキングには最適。
雨はどうやら止んだようだが、霧はとれそうにないので、森の中の撮影を重点的にする
ことに、、、

かなり深い霧、しかし緑の撮影にはそのほうが神秘的で美しく写るのでは、、


2002.7.19

大台荘を9時に出発。まずは歩きやすい道を選び妻子と3人で歩き出し、展望台のある
標高1695㍍の日出ヶ岳を目指す。私はあたりの風景の変化を確認しながら、要所要所
で撮影をしながらの移動。退屈でしょうがない2人はさっさと山頂を目指し、1分としない
うちに視界から消えた(とにかく深い霧である)。
邪魔者がいなくなり、ゆっくり観察しながら以前撮影した木々をさがしたのだが、なかなか
見つからない。雨の多いこの山では土も木も流され地形の変化が激しいようだ。今回6年
ぶりの入山だから変わっててあたりまえか。路も所々で川が出来ていて足場もかなり悪い。
そうこうしながら風景さがしで2時間がたち、1㌔ほどしか移動できずにいたら、妻子は
展望台までの2㌔を歩いて帰ってきた。展望台では濃霧のため何も見えなかったようで
子供にとっては少々不満だったようだ。
とりあえず昼食をとりに大台荘へ戻る。

6年前はこんなに木が倒れていなかったんだが、、

霧の中で見る森は透きとおるように緑が美しく神秘的。ちなみに気温は18度、やや肌寒い。

2002.7.19

午後1時だというのに気温は20度にならない。濃霧で視界は10m先もよく見えない。
雨は降りそうにないようなのでやはり森の散策へと出かける。今度は午前中に
歩いた大台荘から日出ヶ岳より歩きやすい中道をチョイス。この道沿いには10年
前から撮り続けている苔に覆われた美しい切り株(バックナンバー1のvol.1で紹介)
があるはずなので、それを目指し歩き出す。この道沿いの風景は比較的特徴の
ある形をした木があり以前も目印にして歩いていたが、6年ぶりとあって少しまわり
の風景も変化しており目印を捜すのに少々戸惑ったが、ありました(^0^)

1年の大半が雨のこの地では地形の変化もはやい。おまけに温暖化なども手伝ってか、生える植物の状態も急速に
悪化しているようだ。一見美しくはみえるが、、、

ありました ありました この株だけはほぼ昔のままで残ってました。ここの美しい緑の苔もいつまで残っているだろう。

2002.7.20

朝6時起床。窓から外を見ると、昨日まであった濃霧はどこへやら。晴天のハイキング日和
となった。夜も下界とは比べものにならないぐらい涼しいので睡眠も充分。急いで朝食をとり
外へ。まずは標高1,695mの日出が岳を目指す。妻は、写真を撮りながらゆっくり歩く私
をほっといてさっさと山頂へ。息子は小走りで私と妻の間を行き来し、枝や葉っぱを拾いな
がら、息も切らさず山頂に一番で到着。その健脚ぶりを見た私や周囲の大人たちはビックリ。
なんせ宿泊している大台荘から日出が岳までは2km、大人の足でも40分かかるところを道草
しながら1時間で登りついたのだから、スゴイ。
山頂からは昨日見ることが出来なかった熊野灘・大峰山が、はっきりとおがめた。
子連れハイキングのわりには早いペースで進んでいるので、お昼までに正木ヶ原を目指す。
正木ヶ原には大台ケ原の象徴ともいえる立枯れしたトウヒ群がある。私がここへ通うきっかけ
にもなった印象的な木々が点在している。私の会いたい木はまだ残っているだろうか。

晴れた日の森の中、鳥のさえずりを聞きながらのハイキングは最高だ。

昨日は濃霧で何も見ることができなかった日出が岳と遠方の風景。

正木ヶ原で群れをなして行動する野生の鹿。以前はこんなに多くの鹿を山のいたるところで見ることはできなかったのだが、、
餌が少なくなっているのかな。

正木峠、正木ヶ原の美しい枯れ木たち。独特の形をした印象的な木がどうなったか心配で確認しにきたのだが、少しずつ枝が
おれ小さくなっている。

正木峠の枯れ木群、生命の終わる風景。

 


2002.7.20

死にゆく森の姿。このあとはどうなるのか。

6年前に来たときはなかった正木峠の木の階段、以前は階段の下の荒れた道を上り下りしていた
ので、けっこうきつかったです。

整備された正木峠をなんなく越えて正木ヶ原に12時に到着。以前の三分の一の時間でほとんど
体力を温存しての分岐点への到達とあってやや拍子抜け。息子にいたっては疲れたようすは全く
なく、食事中の私達に近寄ってきた鹿の群れを間近で見て大喜び。
正木ヶ原をぬけ、最大の難所シオカラ谷にさしかかるまえにカメラをリュックにしまい、出発点の
大台荘をめざす。大人一人でもきつい道なので、初子連れ登山の私としては一歩一歩足元を
確かめながらなので少々気疲れしてしまった。
で、息子はというときつい坂道や滑りやすい岩場もなんのそので疲れた素振りをいっさい見せず
ゴール。スゴイ。私と妻はヘトヘト。
ということで今回の大台ケ原家族ハイキングは終了。