デジタル写真講座2014


 (1)4Kでテレビも写真画質へ

  昨年から聞こえてくるようになった4Kテレビ&モニタ・カメラ・放送についてのクールな
 コメントが2014年の1回目はふさわしいでしょうか。
 昨年2013年、にわかに映像業界で聞かれるようになった「4K」、“これはどうでしょうか?”
 という質問をされた方が何人かいらっしゃったのでそれにお応えいたします。
 まず4Kとは何か?ですが、簡単にいえば長辺が今までのフルハイビジョンの約2倍の4000ピクセル
 前後を有するカメラやテレビ、モニタのことなんですが、まだまだ巷では普及しておらず、
 放送も始まっていないため、実際売り出されている4Kテレビは、まだまだ量販店のお飾りでし
 かないのが現状でしょうか。国内メーカーも売ろうと躍起になってますが、結論から申しまして
 売れません!絶対に!!ね!!!!今現在は売れる理由がないのです。
 理由は簡単、4Kのコンテンツがないのに高価でバカでかいテレビを買うはずがないのです。
 そして4Kを撮れるカメラも国内にはまだまだ普及していないという現状もあります。
 以前3Dテレビが各メーカーから発売された際、あるメーカーの方から
 「3Dは売れるでしょうか?」という質問を受けました。
 この時も筆者は「売れません、売れるわけがありません」と言い切りました。
 3Dに関しては以前にも書きましたが、これも“見たい!とかこれでなければ”というコンテンツ
 もないし、所詮2D撮影した二つの画像をメガネをかけて両目の視差利用しただけの
 3Dモドキ映像の子供だましでしかないのです。そんなものに高い付加価値などありません。
 結果はもちろん泣かず飛ばずで、そんなテレビがあったのか というぐらいでしたよね。
 いったい何を考えてモノを作っているんだろうと首をかしげたくなるぐらいでした。
 今回も似たような構図ではありますが、ちょっとばかし意味合いが違います。
 今回は解像度・クオリティが上がるためテレビ上で今まで見えなかった写真の細かい
 部分全てがさらけ出されることとなります。つまりは写真の良しあしが誰の目でも一目で
 分かってしまうので、へまな写真は出せなくなります。ちょっとしたブレやノイズ、
 ピンボケ、階調とびが見えてしまうので、ちゃんとした写真でないと画面には映し出
 したくなくなるでしょうね。映像はさらに厳しく、今まで気にしなかったピントのズレ
 画質が気になりだします。そうなると撮影技術もカメラ性能も向上させなければ、
 見るに堪えないコンテンツが出来上がり4Kテレビで見る価値がなくなります。
 ようは子どまだましではなく、真の技術向上で「超高画質映像・画像」が提供されます。
 そんな高品質な映像・画像が多種多数でてくれば、いろんなユーザーから欲求、
 ニーズも発生し、買う価値も出てくることでしょう。
 来年から試験放送が始まり、2020年のオリンピックに間に合わせるとはいいますが、
 まずは見れるコンテンツ提供が必要なのです。
 そのためにはまず、4Kを撮れるカメラの普及が先決なんですね。
 今現在、日本のメーカーから仕様・価格でプロカメラマンやクリエーターが納得する
 ような4Kカメラは、悲しいかな、まだ出てきてませんネ。
 技術があるあると言いながら、どこも出せない懐事情があるようですが、今のデジタル
 時代にはスピードが要求されます。のんびり構えている間に海外メーカーに先に出され
 またたく間に席巻されてしまうのです。
 筆者自身、国内メーカーからの4Kカメラを期待しましたが、どうも期待外れで終わりそうです。
 この講座で以前にも書いたとおり、アナログ技術が介在しなければ、海外メーカーに
 出し抜かれることを!
 その最たる例が、昨年Blackmagic Designの発売した4KカメラBlackmagic Production Camera 4K
 です。シネマロウで撮影できて、コンパクト・リーズナブルです。カメラメーカーでもない
 会社がシネマカメラを出してきたというのは驚きです。
 正直信じられませんでしたが、これが事実・現実なのです。
 コレを見て日本のメーカーは黙ってていいんでしょうか?
 映し出すテレビはあってもカメラがなければどうしようもありません。
 一眼レフデジタルカメラで動画が撮影出来るようになりましたが、未だにBlackmagic Designの
 Blackmagic Pocket Cinema Cameraのようなカメラは1台もありません。
 鶏が先か卵が先か!
 テレビが先かカメラ・コンテンツが先か?
 考えなくても分かるはずなんですけどね。
 国内のS社、P社、C社、その他各社様に4Kテレビで映し出せる安価で高性能な4Kカメラを発売
 していただくことがテレビを売るためには必要最低限の条件ですね。
 テレビ画面で写真画質の映像がみれるのですが、映像がなきゃどうしようもありませんよ。
 
 4Kテレビを普及させたいのなら、まず映し出す映像、そしてその前のカメラを用意しましょっ!
 3Dテレビとは根本的に違うのですから、やるべきことやれば売れる!じゃないかな~~~
 


 (2)撮影合成

  写真がデジタルへと完全移行し、フィルムをよく知る人も少なくなりつつあり、純粋に
 アナログ写真の撮影方法についての質問は少なくなりました。それと同時に撮影よりも
 撮影後のデータ解凍や管理、パソコン・周辺機器のことが質問の中心になって、このページ
 でも撮影についてあまり取り上げていませんでした。デジタル写真によってパソコンを介さ
 なければならなくなって、扱いも複雑で不具合も多いので仕方ないでしょうか。
 しかし、このページを書いているほうも読んでいるほうも楽しくないのではと思い、今回は
 撮影に関する技法をご紹介します。誰でもできそうなもので、アナログ時代からあるものですが、
 デジタル全盛の今だからこそ、ぜひトライしてほしい撮影法です。
 今や合成写真というのは、一般の方にも定着しつつありますが、合成作業はパソコン上で
 やるのが当り前ではないでしょうか。
 デジタル合成が出始めるまでは、写真の合成といえば、「撮影合成」が一般的でした。
 この撮影合成とは人物や商品をプロジェクタやプリントを使ってあたかもその場所で
 撮ったかのようにみせる方法、または大型カメラを使用して撮影したポジフィルムを
 黒バックで撮影した商品に多重露光する方法などです。
 アナログ撮影がほぼ消滅した今、これらの方法を使うことは、私自身もほぼ皆無ですが、
 数年前に企画・監修した『デジカメフィギュア撮影術』用に作って採用されなかったもの
 を今回ご紹介します。
 これを紹介する理由はデジタル撮影だからこそ、小さなフィギュアを素人でも簡単
 合成出来る方法としてご提案したのですが、ご理解いただけなくて不採用でお蔵入り
 となり数年眠っていました。実際、パソコン上でソフトウェアを使用して合成すると
 いうのは、今現在でも簡単なことではなく、素人ではハードルが高いはずです。
 しかし、これからご紹介する撮影合成はある程度の機材と紙などを使って、素人でも
 キレイな合成が出来るのです。そしてもう一つ大きな理由があるのですが、上記の本が
 出版された直後、「機材がプロ向けでハードルが高いのでは?」という指摘をネットで
 された方がいらっしゃったので、もっとスタンダードな機材で簡単で魅力的に撮れる
 方法があるのだから、採用されなかった技法をいつかこのページで紹介しようと
 考えていたからです。
 まず一つ目は「PCモニタを使用しての一発合成」
 今のモニタは全てが液晶で、しかも高解像度を実現しているので、モニタ全面に合成したい
 画像を映し出し、その前にフィギュアを置いて撮影するだけです。シャッター回数は1回でOK。
 フィギュアへのライティングは小型ストロボを使用し、この場合、ステージライブという
 シチュエーションなので、発光部にお菓子の包み紙とアンバーフィルターで光質と色を
 それらしい雰囲気になるようストロボ光は白壁にバウンスしています。
 大事なことは後ろからのモニタの光量とフィギュアにあてる光量のバランスを
 とることと、ピントは浅めにして、反射角にある場所、この場合正面を黒の紙や布で覆うこと。
 もちろん明るい部屋では入ってくる余分な光を遮断しましょう。
 レンズは標準前後のものを使用し、焦点はフィギュアの目に合わせます。
 
  ↓この方法で撮ればこのとおり。
 
 
 次にチョイ難しめの「多重露光合成」
 これはシャッターを2回押して一枚の画像に二つの異なる被写体を重ねる技法です。
 下の画像はこのフィギュアのダークなイメージに合うバック(A4大用紙)を用意し、
 その上においてストロボの天井反射で向かって右のフィギュアを撮影後、
 同じ画像に左のフィギュアを黒バックで撮影したものです。
 黒の濃い部分に写っている像ほどくっきりと写ります。
 特別な処理としては像が流れている部分の表現にワセリンを塗ったフィルタを使用だけです。
 難しいのは多重する場所を勘で決めることぐらいです。
 
 このつぎの画像も同じことで、A4大の色紙に墨を塗りバックのみを撮影し、黒バック
 でフィギュアをを撮影しています。
 
 上の画像のライティングはフィギュアを傷めないようにするため蛍光灯ボールやLEDライトを
 使用しています。今のカメラは高感度撮影にも対応できるので少ない光で美しい画像が得られ
 ます。注意点としてはスローシャッターになるので、安定した三脚にしっかり据え付けることです。
 限られた機材とスペースで誰でも簡単合成できる方法です。撮影後のデジタル処理が不要な
 なので、デジタル合成が苦手な方にはオススメですよ。
 


 (3)CP+2014から占う写真のこれから

  2月13~16日まで4日間の日程(15日は大雪の影響で中止)で写真関連企業による展示会
 CP+が開催されています。筆者がこの展示会についてこのページに書き込むのは6年ぶり
 でしょうか。ただし6年前はCP+ではなくPIE(フォトイメージングエキスポ)という名称で
 場所は東京ビッグサイトでした。さらにそれ以前は国際プロ・フォト・フェア、
 ラボシステムショー、日本カメラショーの3つに分けられていましたが2005年に統合されて
 写真関連の大きな展示会は、今ではCP+ひとつになってしまいました。筆者自身も年々会場
 へ行く意欲も薄れて、行っても短時間で見終えていました。しかし今年は4時間をかけて
 会場内をくまなく見て回り写真の展望を占ってみることにしました。
 占うまでもなく、誰しも分かっているとは思うのですが、写真はフィルムが主流だった
 十数年前とは様相がガラリと変わってアナログ機材は一切見当たらず、デジタル関連機器
 のみの展示となりました。しかも年々出展企業が減っているようで、CP+もいつまで存在
 するのか、写真を生業とする者として不安を覚えます。コニカ、ミノルタ、京セラなど
 カメラ事業から撤退した企業はご存知の方も多いと思いますが、デジタルに変わったこと
 で中小企業も数多く姿を消しました。それとは逆に全く新しいコンセプトで新規参入する
 企業もあります。デジタルになれば、アナログのような職人技はレンズ以外では不要となり
 代わりにデータ書き込み・読み込み・処理などアナログでは存在しなかった作業が必要と
 なります。そういう分野は現在の日本のカメラメーカーは、どうも苦手分野のようでして
 奇抜な製品が出てきていません。どれも横一線に並んでいて面白くないのです。
 例を上げると、前々回でも書いた4KのムービーカメラBlackmagic Production Camera 4K
 がそれで、不要なものを全てそぎ落としCinemaDNG RAW撮影が可能な安価で汎用性の高い
 カメラに仕上げています。Blackmagic Designは撮影後のフローをサポートするデバイスを
 メインにした商品展開で人気を博すメーカーですがカメラメーカーではありません。
 デジタルになって異業種参入が容易になったことと、写真以外の技術が必要な時代になった
 ことを意味します。日本のカメラメーカーで30万円台で4K!しかもCinemaDNG RAWを撮れる
 カメラをだしているところは皆無です。今回展示だけされているパナソニックのGH4も期待
 には応えきれていません。
 (作れるけど売れる公算がないから作らないんでしょうか)
 写真同様にムービーもRAWから展開するのとそうでないのとでは画質に差があるため、
 仕事で撮影するにはRAWデータ記録できるカメラが好ましい、いや必須でしょうか。
 カメラメーカーがひしめく日本で、そんなカメラが出てこないのはどうしてなんでしょうか。
 カメラ本体もそうですが、データを扱うためのトータル技術が(あっても)使いこなせて
 いないのでしょうか。いろいろ疑問符が生じます。
 スピードが求められるデジタル時代に、アナログ時代同様のんびり横一線で、ものを作り
 続けていて果たして将来はあるんでしょうか。
 今年、ある企業の技術担当だった方のインタビューの中で、現在の企業で働く技術者に
 ついて気になるコメントがありました。
 それは、
 「新しい製品を作り上げるには膨大な労力が要るため、どうやったらやらずに済むか
 理由を考えて膨大なレポートを提出して、新しいことに着手しないようにしている。
 無駄なことばかりに時間を費やし新しいものを開発しようという気持ちが全くない!」
 と言い切っていました。
 それだから面白い製品が出てこないのでしょう。
 今回のCP+をみて、“変化しているようで変化のない写真”の展望は明るいとは
 言えないのが正直な感想です。
 果たして日本のカメラメーカーは生き残れるのでしょうか?
 ひょっとするとレンズだけをOEMで作ってボディは海外が作るのでは?
 
 
 CP+はいつまで続けることができるでしょうか?


 (4)ライトルームで写真も本格クラウドへ

  クラウドという言葉がビジネスでほぼ定着したというか、重要な位置付けとなった今、
 写真もこの波にのみこまれそうです。つい先日ですが、世界的な最大手IT企業で取材中
 も、話題はコレ!今や主役はクラウドなのです。クラウドコンピューティングへの移行は
 止めることが出来ない・外せないわけであります。
 そして写真界はクラウドの恩恵を受けられるか?
 というのが今回のお題です。
 ターゲットはアドビのクラウドですが、始まった当初から使っているユーザーとしては
 以前のディスク提供に比べてお値段的に安くなったことと、ソフトウェアディスクを持たず
 に済むこと。そして使わないソフトはアンインストールして、必要に応じてネットからイン
 ストールをして、簡単に最新を保てることぐらいでした。
 しかし、今月新たに出てきたiPad用アプリのライトルームはちょっと様子が異なるようです。
 それは、ライトルームをインストールしているパソコンとの同期が可能となっていること
 です。iPad用アプリではPhotoshop Touchがすでにありますが、このソフトウェアは実用的
 なツールもなければ座標もヒストグラムも見えないし同期もしないので、仕事で使用
 することはありませんでした。
 今回のライトルームも見る前は期待値ゼロでした。
 その予想をいい意味で裏切ってくれて「写真仕事で利用できるソフトに推薦!」
 しかし、同期ならなぜいいのか?
 それはパソコンで処理中のRawデータをiPad上のライトルームもクラウドを介して、
 そのまま閲覧可能で現像ツールの数値もそのまま同期。もちろんiPad上の操作もパソコンに
 反映してくれます。データ量のあるRawをクラウド上で同期させるのに時間を要しますが、
 一度同期しておけばいつでも閲覧することはできます。
 例えば、筆者はライセンスを2つ所有し、全く違う仕事の作業を2つのパソコンで行って
 ているのですが、コレをiPadで同期させて、セレクト・トリミングなど簡易的な作業に
 場所を変えてiPadひとつで手軽にできてしまうのです。厳密な色調整は難しいでしょうが、
 ライトルームとカメラのデータを知り尽くしているユーザーはそこそこ調整も可能では
 ないでしょうか。ヒストグラムも見えるので大まかな調整もオススメと言えるのではないで
 しょうか。クラウドを介しての作業ですからiPad内にデータを取り込んではいないので
 機器内のディスクへの負担もありません。そしてプロフェッショナルフォトグラファーに
 最もオススメしたい作業は元データを持ち運ぶことなく、通信で同期した画像をiPadで
 表示しパソコンがない場所でiPadだけで画像の細かな打合せをすること!
 でしょうかね。
 プロアマ問わず、この「同期」を使うことで使い道はいろいろありそうです。
 欠点としてはアンドロイドOSで使えないことと同期に時間がかかることでしょうか。
 
   
 ◆パソコンはLightroom5.4と通信が使えればマッキントッシュでもウィンドウズのどちら
 でもオーケー。現像パネルの操作ももちろん同期して数値を反映してくれます。
 
 
 
 
 ◆コレクションのLightroom mobileを同期しiPadのLightroomを立ち上げてAdobe Creative Cloud
 にログインすればオーケー。200カットほどを約24分で同期。パソコンはマッキントッシュ。
 
 
 
 
 
 
 ◆パソコンでの作業がiPadで見えて、その逆のiPadの作業もパソコンに反映されます。
 
 
 
 ◆一旦ログアウトし、もう一つのクラウドにログイン。
 同じiPadを使用して、先ほどとは違う別のセレクト作業に着手。
 
 
 
 
 ◆こちらは既に加工済みの画像でクライアント等に確認やセレクトをしてもらうものです。
 いちいちパソコンを立ち上げることなく、簡単に確認ができて、オーケー画像は共有して
 納品まで完了です。
 
 
 
 
 ◆お遊びでパソコンに取り込んだ画像をアイデアが浮かんだときにiPadで加工し同期。
 微妙な調整は後ほどパソコンで行います。
 
 


 (5)最適なメディア

  最近あまり話題に出てこなくなったカメラ用記録メディア。
 記録できるデータ量も大きくなり、デジタルカメラが出始めた十数年前のように、容量不足や
 書込みエラーといったトラブルも少なくなり安定してきたといえます。たくさんあった種類も
 数種類に絞られて値段も安くなり誰もが手に入れやすくなっています。
 現在、その筆頭格がSDカードでしょうか。
 プロの間ではまだまだCFカードがメインとされているようですが、筆者自身はこのCFカードのエラー
 を数多く経験していることと、簡単に手に入らないことから、通常の使用から外しています。
 全く使用しないわけではないのですが、今やスタンダードなカメラ用メディアの地位にないと判断
 しているからでもあります。最も恐ろしいエラーは、ずいぶん以前のこのデジタル写真
 講座<2007年(8)エラー報告>でも書きましたが、カメラ内部で第一記録したCFからSDにコピー
しているにも関わらず、CF側データが壊れていたこと、次にカードリーダーがとにかよく壊れ
て買い直しを何度もさせられたことなどでしょうか。他にも理由はありますが、CFカードの場合、
今現在どこでも気軽に購入できません。
それに引き換えSDカードはスーパー、ドラッグストア、コンビニどこでも簡単購入できて
しかも安い!さらには携帯電話のマイクロSDを引き抜いてアダプターに入れればこれまたオーケー◎
ノートパソコンやデスクトップパソコンにもリーダーが標準装備されているので、外でノートパソコン
にコピーするのも楽でカードリーダーを忘れる心配がありません。
そしてなによりエラーが少ないことです。容量も申し分なく、かえって大きすぎるぐらいです。
そこで最適なメディア選びについてですが、手軽に高速大容量カードが買えるSDで、容量は
現在2000万画素前後のカメラが主流ですので、値段や書込みスピードを考慮して16GBのSDHCで
クラス6以上(ムービーをよく撮る方はクラス10)がオススメでしょうか。その上の32GB、64GBとい
う大容量もありますが、RAW撮影しても500枚以上撮影可能な16GBで撮影し1日1回はデータコピー
を取ることが安全なのです。壊れにくいといっても完全ではないし、仮に海外で1つのカードに
収めたいと考えても安全をみて別のメディアへのコピーは必要となります。
これらは全て経験したことからご案内しているわけですが、今現在、スチル撮影をする場合、
筆者は16GBをメインにしています。これは16GBが出たばかりで5万円以上した頃からで
一番最初に買ったパナソニックSDHCは使用回数もかなりなので機器によってエラー発生を
ちらほら確認しているので仕事では使わず、ブログ用コンパクトカメラで使用しています。

そして同じマイナートラブルを抱えるのが嫌なので同じメーカーのカードで多数揃えないように
心がけています。そして容量が小さすぎて撮影に適さなくなったカードはデータコピー用や
その他マイク音声録音用、スマートフォン用として二次利用しています。

カメラのコンパクト化が進み、汎用のきくSDカードを使えば、手軽でコストもダウンできるはずです。
CFカードしか使用できないプロ用カメラ(4Kカメラなども含む)は別にして、SDとCF両方が使える
環境にある方にはSDをオススメしますね、今現在は!!
数年後にもっと画期的なメディアが出るかもしれませんけど、
今はSDでしょ(^^)


 (6)キヤノン新レンズ EF16-35mm F4L IS USM

  今年6月に発売されたEF16-35mm F4L IS USMは、値段・性能共に申し分ないようで
 テストしなくてもいいぐらいのいい噂が流れています。しかし、キヤノンの広角レンズ
 にずいぶん裏切られてきた経緯を持つ筆者としては、どうしてもこの目で見たくて、自身
 の仕事に必要ないくつかの簡単なテストを試みました。
 その結果をみる前に最近のキヤノン純正広角レンズについてですが、フルサイズCMOS
 センサー用はフィッシュアイを除いて現行でこのほかに EF16-35mm F2.8L II USMと
 EF17-40mm F4L USMがあります。どちらも画面の周辺域が流れる、EF16-35mm F2.8L
 II USMは湾曲収差も酷いとあって、筆者は超広角で撮影する際、ソフトウェアで
 いくつかの画像をつなぐことが多くありました。要望としては、
 “デジタルカメラオンリーの時代なので明るい広角ズームレンズは不要!画質の良いものを!”
 と再三にわたり言ったおかげかどうかはわかりませんが、今回やっとお目見えしたという感じです。
 
 と、いうわけで今回最も見たかった周辺域の画質ですが、以下の写真の通りで、17-40mm
 と比較して、かなり上出来。テストは解放より一段絞ったf5.6と中間のf11を使用。
 
 
 
 
次に新たに付いたスタビライザーの性能を試すべくスローシャッターで手持ち撮影
 
 
0.1秒と0.4秒で試してみましたが、0.1は問題なく、0.4でも使えなくない出来ではと
思いました。


 そして最後に手持ちで解放値4と1/30で夜景撮影し、周辺域の描写とブレがないかを
確認してみましたが、結果はコレ↓
 
予想を超えた出来で、ちょっとビックリ!


遅まきながら、なかなかいいレンズが出てきたので、キヤノンのフルサイズセンサー
カメラを使用されているプロやハイアマチュアの方にはオススメ◎です。


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